- 投稿 2017/07/26 更新
- 松本市
梅雨が明け、あじさいの花の見頃の時季もそろそろ終わりを迎え、本格的な夏の到来と言いたいところですが、ここ信州松本は数日間雨が降ったり止んだりの日が続いています。
17日間続いた真夏日も一休みです。昨日は久々に最高気温も30度を下回りました。
そんな中、松本城のお堀の蓮(はす)と睡蓮(すいれん)の花が見頃となりました。
「お堀」と書きましたが、「埋の橋(うずみのはし)」のすぐ近くにある小さな池で、もとはお堀の一部だったところです。歩いて3分程度で1週できるくらいの大きさです。
写真の中央やや左上に見える赤い橋が埋の橋です。
松本城のお堀には蓮と睡蓮が混在
ここ松本城のお堀は、蓮と睡蓮が混在しているのが特徴です。
写真向かって右側の背が高く葉が水面から出ているのが蓮(はす)です。里芋のような葉をしています。花も茎が池からスーッと高く延びて咲いています。
向かって左側が睡蓮です。葉が水面に浮いているのが特徴です。花も水面すれすれで咲いています。
松本城の蓮は、あの有名な大賀ハスとも言われてますが、実は怪しいんです。
大賀ハスとは、大賀博士が約2000年前の地層から発見した太古の蓮のことです。2000年の時を経て発芽したといいますからロマンを感じます。小学校の国語の教科書で出てきましたよね。子供心に感動したのを今でも覚えています。
ネットで松本城の蓮について調べてみても大賀ハスという記述が目に付きます。と言うか大半がそのように紹介されています。
でも実は、もともとここに自生していた蓮というのが真実らしいのですが…いつの間にか大賀ハスにすり替わってしまったようです。
どちらでもかまいませんけどね(笑)。
鮮やかなピンクの蛍光色をした蓮の花
蓮は夏の短い間しか見ることができません。松本城は桜で有名ですが、それだけではなく、藤や蓮や睡蓮も四季折々の美しさを楽しませてくれます。
蛍光色のよう周りの景色から浮き上がるようなピンク色です。花びらの先端にかけてほんの少しだけピンク色が濃くなっています。透き通るようでもあり、なんとも神々しくもあり、高貴でもあり、神秘的でもあります。そう言えば、蓮はお釈迦様のお花として有名ですよね。
大きな花で直径15センチほどです。幾重にも美しい曲線を描き、スーッと延びた花びらはまるで和菓子のようでもあります。しかし自然の造形美はなんと見事なことか。昔の人はこんな蓮の花を見て何を想像したんでしょうか。
ところで蓮は、キレイな水だと小さな花にしかならないそうです。水が濁っていると大きな花を咲かせるらしんです。
それは知りませんでした。それ故お釈迦様の花と言われるんでしょうね。
ちなみに汚いと濁っているのとは違いますからね。あくまでも濁った泥水ということです。池には鯉がいっぱいいて、泥水をかき混ぜてさらにドロドロに濁らせてました。この大輪の蓮の花は鯉も一役買ってるんでしょうね。
可愛いクリームイエローをした睡蓮の花
こちらは睡蓮です。蓮に比べると一回り小さめです。黄色の花が多いのですが、時々白い花が混ざっています。
蓮と睡蓮は微妙に咲く時季が違うようで、少し枯れかかった花もありました。
濃い緑色をした葉が水面を覆う中、その葉の隙間をぬうように花が池から顔をだしています。圧倒的に葉の方が数は多いんですが、葉は完全に花の引き立て役ですね。池の濁りを葉が隠しているようでもあります。
蓮のピンクと比べるとこちらもなお一層引き立つような黄色です。どこまでも淡い淡い透き通るような蛍光色のクリームイエローです。
放射状に広がった花びらは幾何学的ですらあります。しかし、なんて美しいんでしょ!
蓮も睡蓮も、まだまだ咲いていてくださいね。そして見る人をずっと楽しませてください。