- 投稿 2017/08/07 更新
- 松本市
旧暦で年中行事を行うことが多い松本では、七夕飾りの多くは一か月遅れの八月七日に行われます。
この地方(松本、安曇野、大町の一部)では、七夕には、彦星と織姫を模した七夕人形を軒先に吊るして飾ります。これがなんとも風情があっていいんですよね。
この七夕飾りには歴史があって、江戸中期からずっと300年以上にわたって受け継がれているということです。
台風5号の影響で、ここ松本も夕方以降は雨の予想。とはいうものの昼前から雨雲が広がり、すぐに降り出してもおかしくないような天候です。
雨が降る前に、七夕飾りの写真を撮っておかねば!雨が降る前に慌ててデジカメ片手に家を飛び出しました。
今日はこの七夕飾りを求めて、松本城→中町通り→縄手通り、と歩いてみました。
軒先に七夕人形を飾るのが松本の風習
大小様々な七夕人形が街中を彩ります。
よく見ると、顔と胴体が木製のものと紙製のものがあります。着ている衣装も布製と紙製のものがあります。
紙製の七夕人形は押絵の技法を用いたもので、武家の子女により作られて玩具として発展したと考えられています。
本物の服を着せて飾ることも
一方、こちらの七夕人形は紙製ではなく、本物の子供の服を着ています。
これは将来、子供が着るものにも食べるものにも困らないようにとの願いが込められているそうです。
こちらは恐らく武家ではなく、町民の間で広まっていった飾り方ではないでしょうか。
子どもの着物を人形に着せて、実は着物の虫干しも兼ねていたんだとか…まぁそういうのも現実的で面白い発想ですね。
大きさは大小様々ですが、最近は1メートルぐらいのものが主流です。どの七夕人形も可愛い帯をしています。
あ、そうそう、松本は地元松商学園が甲子園に出場するので町を上げて盛り上がっています。何事にも地元愛でいっぱいです。
ほぼ等身大?ひときわ大きな七夕人形
中町通りにある蔵の会館に飾ってあった七夕人形です。これは小学生くらいの大きさがありました。デカイです。
真ん中に飾られたやっこさんみたいな男性は一体なんでしょうか?
みんな背中を見せて、そっけない態度です(笑)。「ふーん」って聞こえてきそうです。多分風で煽られてそっぽを向いているんでしょうけどね。
軒先に吊るしてあったので、手で動かせば顔を見ることもできましたが、せっかくなんでそのまま写しました。
松本にはいろんな風習・行事がありますが、こういった文化的な要素の濃い行事って魅力がありますね。ぼくは大好きです。いつまでも残して欲しい風習です。
なんとも風情のある松本の七夕飾りです。