月別:2017年05月
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  • 松本市

徳運寺の藤

 

松本市入山辺(いりやまべ)には厄除けとして有名な徳運寺があります。

ここは毎年春になると藤が満開となり、近くの敬老施設のお年寄りで賑わいます。

 

この日は平日ということもあり、やはりお年寄りでいっぱいでした。

入り口付近の真っ白な藤の花がまず目を引きます。

 

徳運寺の藤

 

どうです!圧巻でしょ?

 

これ本物?って疑ってしまいます。これだけあると造花と見間違えてしまいます。けれど全部本物の藤です。

 

花のついた1本1本の花軸が今まで見たことがないほど長いんです。有に30センチはあります。一般的に見る藤の倍はあるのではないでしょうか。すだれのようでもあり、

 

徳運寺の藤

 

ここまで密度の濃い、滴り落ちるような藤は見たことがありません。

 

すだれのようでもあります。松本市の安養寺のしだれ桜が桜のシャワーなら、徳運寺はまさに藤のシャワーです。

 

徳運寺の藤

 

徳運寺では何種類もの藤の花が楽しめるのが特徴です。

淡い紫色の藤、白い花の先端が赤紫色になる口紅藤、濃い紫色となる八重黒龍などがあります。

 

徳運寺の藤

 

30年以上かけて大切に育ててきた藤棚ということです。藤もそれに応えて見事に毎年咲いてくれます。

 

徳運寺の藤

 

近づくとほんのりと甘い香りが漂ってきます。何とも言えない贅沢な気分を味わうことができます。

 

駐車場は10台分くらいあります。土日はおそらくいっぱいになると思います。

 

徳運寺は、有名な扉温泉へ向かう県道67号線沿いにあります。美ヶ原に向かう方で賑わう道路です。

 

しかし、ここは松本でも特に田舎です。何もないような田舎です(笑)。

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田舎に住んでいると、時々あまり嬉しくない物をもらうことがあります。

 

な、なんだ、これは!って都会の人は分からないと思いますが、これはふきのとうです。

しかも、花というか芽というか、かなり開ききってます。おまけに土もいっぱい付いていて、お世辞にも美味しそうではありません。中には茶色に既に変色しているものもあります。

 

嫁が職場でもらってきました。こういうのって断るワケにもいきませんしね。もらっておいて文句を言うわけじゃありませんが、きっと自分の家で誰も食べないので持ってきたんでしょうね。あるいは、しばらく置いといたら芽が開ききったのか…

 

本来、爽やかな苦味が春の訪れを感じさせてくれるはずですが、既に時季も過ぎていて、申し訳ないですが、マズそう…

 

ふきのとう

 

土がけっこうしっかりと付いているので、洗ってもなかなか落ちません。本当に食べれるんだろうか。かなり不安になってきます。

もっと早い時季のふきのとうであれば、天ぷらにすれば美味しいと思います。

 

黄色の花で満開になってしまった菜の花のようです。けれど菜の花の方がまだましかも。ぼくが知っているふきのとうは、つぼみのようにしっかりと閉じてると思ったんですけど。

 

昨年まで勤めていた会社の駐車場の隅に、毎年春先になると芽が出ていたのを思い出しました。信州では春先でも雪が降りますが、雪の隙間からちょこんと顔を出しているふきのとうは微笑ましくもありました。

 

 

一生懸命洗って、なんとか食べられそうなふきのとうだけ残しました。いただいた量の半分以下になりました。それでもまだ食欲をそそるような感じはしません。

 

 

さらに食べられそうなモノだけにしました。一握りのふきのとうになってしまいました。

 

せっかくいただいて申し訳ないような、残念なような、困ったような。義務的に義理で食べようと思ったんですけど、やっぱり無理かも。

 

これを全部食べたかどうかは伏せておきます。きっと美味しいふきのとうだったんだろうと想像に留めておきます。

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乗鞍高原に咲く水芭蕉

 

乗鞍高原にある一ノ瀬園地という湿地帯は、全国でも有数の水芭蕉群生地です。

ちょうど今の時季が見頃ということでさっそく行ってきました。

 

松本市内から上高地へ向かう国道158号線をひたすら走り、途中左に曲がって乗鞍高原方面へ向かうと、そこはまだまだ雪が残る高原の別世界です。

 

湿地と小川をぬうように遊歩道が作られています。その遊歩道を15分ほど歩くと次第に水芭蕉の花が一面に広がります。

 

乗鞍高原に咲く水芭蕉

 

一ノ瀬園地に到着すると広い駐車場があり、写真のような手書きの看板がありますので、入り口はすぐ分かると思います。近くにキャンプ場があるため駐車場は多めにあります。

 

乗鞍高原に咲く水芭蕉

 

とにかくスゴい!これほど群生している水芭蕉を見たことがありません。

 

はじめはポツリ、ポツリと数株が顔を出しているだけの水芭蕉でしたが、奥へと進むにつれてその数はイッキに増えます。

 

水芭蕉は不思議なことに人が通る通路側に背を向けて咲いているような気がします。人間が嫌いなのかな?ってマジで思ってしまいます。

 

この辺りは、冬は一面深い雪に覆われているはずです。そんな寒さに耐えて毎年春のおとずれとともに花を付ける可憐な水芭蕉が愛おしくもなります。

 

毎年雪解けとともに一斉に咲き誇り、この地に春のおとずれを正確に教えてくれる水芭蕉は、きっと何千年、何万年と同じ営みを繰り返しているんでしょうね。このか弱い植物のどこにそんな生命力が隠されているのか不思議です。

 

乗鞍高原に咲く水芭蕉

 

水芭蕉と言ってもあまり馴染みがないので調べてみると、花と言われるのは中心の黄色がかった部分のことを言い、花のように見える白い部分は「仏炎苞(ぶつえんほう)」と呼ばれる葉の一部ということです。

 

シベリア、サハリン、千島列島、カムチャッカ半島、北海道、本州の北部など、やはり寒いところに群生するようです。

 

乗鞍高原に咲く水芭蕉

 

どこまでも汚れのない「白」とはこういう色のことを言うんでしょうね。看護師さんの洗いたての白衣のような白です。柔らかみのある温かい白でもあります。

 

乗鞍高原に咲く水芭蕉

 

途中でこんな「熊よけ」という鉄棒が何箇所かにぶらさがっていました。これをカンカンと太鼓のバチのようなもので鳴らして熊にこちらの存在を知らせて、近づいてこないようにするのが目的だというです。

 

2,3回叩くのが適度のようで、それ以上叩くとかえって熊を刺激するそうです。

まさかこんな原始的な手段で熊をよけられるのか??と、最初は半分冗談で設置してあると思ったんですが、何箇所も設置してあります。これはマジで熊が出るみたいです。

 

最近は全国各地で人が熊に襲われたニュースを耳にするので心細くなってきました。歩いているうちに途中何度も横を見ながら振り返りながら歩きました。

 

平日はこういう人里離れた場所は人が少なくて閑散としているので怖くて1人では歩けないですね。

 

乗鞍の奥地にこんな素晴らしい光景が広がっているとは知りませんでした。オススメです!

  • 松本市

玄向寺の牡丹

 

松本市から美ヶ原温泉へ向かう途中の山の斜面に、牡丹の花で有名な玄向寺があります。

牡丹は春から初夏の時季にかけて咲きます。見た目はバラのようで、形は椿のようでもあります。

 

お地蔵さんを見守るように大輪の花が一面に続いています。この時季、境内と裏山に続く道の両側に牡丹が咲き誇り、訪れる人を楽しませてくれます。

幾重にも重なった花びらが見事です。

 

玄向寺の牡丹

 

内に進むと淡いピンク色の牡丹が所狭しと咲いています。まさに今が見頃です。

しっかりと陽の光を浴びて上を向いて咲いています。牡丹はよく「高貴な花」と例えられますが、花が下を向くことなく、しっかりと上を向いて咲いている様子からそう言われるのでしょうか?

これだけの大きさがある花を付けたらダランと下を向きそうですが、茎が丈夫なんでしょうね。

 

玄向寺の牡丹

 

牡丹の花はこんなに種類があるんですね。知りませんでした。紫色の花が多いようですが、一口に紫と言っても、濃い花、薄い花、その中間など様々です。よく分かりませんが、土壌が影響するのでしょうか?

 

玄向寺の牡丹

 

純白の花びらも美しいです。花びらが他の牡丹と比べると少ないようです。風にヒラヒラと揺れながら遠慮がちに咲いています。こちらの花もしっかりと上を向き、高貴に咲いています。

 

玄向寺の牡丹

 

濃い紫色が鮮やかです。

気高く品があり、そして美しい牡丹の花を眺めているだけで華やかな気分になります。こんな昼下がりもいいですね。

 

玄向寺の牡丹

 

和紙のように繊細で薄く、しかし丈夫でしっかりとした花びらです。中心に雌しべ、そして黄色の花粉をたくさんつけた雄しべがその周りを囲んでいます。少し黒っぽい部分もあり、工芸品のように計算された美しさがあります。生い茂る新緑と合いまって絵画のようです。

 

しかし、自然の造形は見事ですね。人工的な美しさを遥かに超える自然の美しさがあります。

 

玄向寺の牡丹

 

入り口付近には浄財の箱が置かれています。これだけの牡丹を維持するのってホントに大変だと思います。これからもキレイな牡丹の花を毎年咲かせてください、思いながら、もちろんわずかばかりですが入れさせていただきました。

 

サラリーマンを辞めて時間に余裕ができると、市内のあちこちをカメラを持ってでかけられるわけですが、知らない名所がたくさんあることに改めて気付きます。

 

さすが城下町だかあってお寺の数はすごいです。まだまだ知らない信州松本を回ってみたいです。

  • 松本市

 

松本の市内を歩いているとよく目にするのが道祖神です。

道祖神とは、男女が仲良く抱擁しながら手を取り合っている姿を石像にしたものです。ネットでいろいろと調べてみましたが、どういう歴史的な背景があるのかはよくわかりません。

 

地域の守り神的な、いわばお地蔵様のような信仰の対象で、道が交差するところに多く存在しています。交差点の4つの角に全て道祖神が立てられていることもあります。

 

道祖神は全国的に広く分布していますが、甲信越地方や関東地方に多く、特にここ長野県の中心に位置する安曇野と松本で街中のいたるところで目にすることができます。

 

男女が抱き合う姿は微笑ましく、見ているだけで和んできますね。ぼくはこの道祖神が好きでよく写真に収めます。

 

巾上道祖神

 

松本駅からほど近い、歩いて1,2分のところに、ひっそりと古い時代の道祖神が立っています。

 

巾上道祖神

 

巾上道祖神(はばうえどうそじん)というようです。作られたのが安永2年(1773年)といいますから、今から240年以上も前になります。

松本市内でよく見る道祖神は最近作られた比較的新しいものが多いのですが、これは驚きの古さです。

 

道に面して民家と民家の間に立っています。ずっとここにあるのか、どこからか移転してきたのかは分かりませんが、作られた当初からの時の流れを感じずにはいられません。

 

一体どういう人達がこの道祖神を作ったのでしょうか。当時の周りの風景はどんな感じ?人々の暮らしは?服装は?…きっと額に汗して一心不乱に石を削ったんでしょうね。想像するだけでも楽しいです。

当時から今までの時の流れを知っているのはこの道祖神だけでしょう。

 

巾上道祖神

 

長い時を刻み、今でさえ囲いがありますがずっと風雨にさらされていたのでしょう、ところどころヒビが入り砕けている箇所もあります。触ると砕けてしまいそうです。

固い花崗岩や大理石でできているというよりも、どちらかというと砂が固まったような加工しやすい岩石で作られているようです。

 

男性と女性が寄り添って手を取り合っている様子がなんとなく分かります。風雨さらされたせいか顔には目鼻立ちまでは残っていません。

かつてはどんな表情をしていたんでしょうね。きっと嬉しそうな表情をしていたんだと思います。微笑んでいた表情がなんとなく伝わってきます。

 

2人の左側(向かって右)には盃が置かれ、右側(向かって左)には高杯があります。何かお祝いでもしていたのでしょうか。仲睦まじい様子が手に取るようにわかります。

 

手前には石でできた台がありますが穴が開いています。ここに直接花を生けられるようになっています。

 

巾上道祖神

 

花が飾られ、お賽銭箱があります。造花なのが少し残念ですが仕方ないのでしょうね。とりあえずわずかばかりですがお賽銭を投入しました。

 

歴史がある道祖神なので、これからもずっとずっとここに立っていてほしいものです。

道祖神は数が多く、個性的なものも中にはあります。これからもいくつか紹介していきますので楽しみにしてください。

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みずほ銀に34歳支店長誕生、年功序列破壊は意外な副作用も

今年4月1日、3メガバンクの一角を占めるみずほ銀行に、同行史上最年少となる34歳の支店長が誕生した。赴任先は玉川学園前支店(東京都町田市、写真)。2011年設立の個人取引に特化した支店だ。

実は昨年にも、法人と個人両方の取引業務を受け持つ北海道の釧路支店に、03年入行の35歳の最年少支店長が誕生したばかり。他のメガバンクは異口同音に、「法人営業を行う支店の支店長を担えるのは、早くても40代半ばから」と、驚きを見せた。

しかも、玉川学園前支店長は08年に中途入社した人物。転職組の存在感が薄い銀行業界において、異例ともいえる抜てき人事だ。
(ダイヤモンド・オンライン 5/8(月) 6:00配信)

 

5/8(月)にyahooニュースで掲載されていた記事です。ご覧になられた方も多いのではないでしょうか。

 

この記事を読むと率直に、「へぇ、スゴいなぁ、都市銀行で30代の支店長!しかも中途採用!よほど実力があるんだろうなぁ。実力主義が銀行でも随分浸透してきたんだなぁ…」なんて思ってしまいます。ぼくも最初はそう思いました。

 

でも、話しは簡単ではないようです。最近の銀行の実態を調べてみたらいろんなことが分かってきました。

 

実はこの記事、少し掘り下げて考えてみると、巨大な組織におけるこれからのリストラ手法と、銀行業務の変化(劣化)について書かれていることがわかります。具体的には以下の2点です。

 

1.年配社員を追い出すための新しいリストラの手口を紹介している
2.かつてのサラ金業務を今や銀行が行っているという事実

 

裏を読むようで素直じゃないと言われるかもしれませんし、オマエの勘違いだ!と反論されそうですが、全く間違いとも言えないので、ぼくの意見として読んでいただける方がいれば幸いです。

銀行というものがもはや本来の社会的な役目を果たせなくなり、社会的に存在意義の低い組織に成り下がったことがよくわかります。

 

1.年配社員を追い出すための新しいリストラの手口を紹介している

 

ぼくはサラリーマン時代、法人相手の営業の仕事をしていました。

 

ある医薬品販売会社の話です。その会社には支店が4つあり、その全ての支店の現場責任者である支店長と会って話す機会がありました。

 

4つの支店全てを回って驚いたことは、支店長が全員30代と思われる若手(中堅)社員だったことです。30代の支店長という例ではまさに今回のみずほ銀行の支店長と同じです。

その支店長が薬剤師などの特別な資格を持っているわけではありません。無論社長や役員の身内というわけでもありません。

ある程度歴史がある会社なので、当然支店には若手から年配者までいます。50代の社員も少なからずいます。

 

さぞ実力があるやり手の社員で、功績が認められて責任者に抜擢されているんだろうと最初は思っていたんですが、何度も支店長と会って話しているうちに、その印象も徐々に薄れてきました。実はどうも様子が違うんです。

 

ぼくは、ハッとしました。

この会社が30代の社員を責任者に抜擢するのは、年配社員のリストラが狙いなのではないか…?!

 

事実、長年勤めていたベテラン社員が退職することも珍しくないようです。退職して別会社を作るケースもあるようです。退職した元社員の方とも偶然話す機会があったのですが、会社の悪口を散々言ってました。やはりぼくが思っていたような狙いがあることをその時知ったワケです。

 

つまり、それまで部下だった若手社員を上司とすることによって、年配社員が居づらく感じる環境をわざと作り、自主的な退職に追い込んでいるようなんです。

 

表向きは、能力のある若手を重用するで徹底した実力主義、その実態は年配者を退職へと導く人事制度。それを目の当たりにしたときは、いくら傍観の身とは言え会社組織の恐ろしさを感じずにはいられませんでした。

 

自分が面倒見ていた部下が急に自分の上司になったらどんな気がします?昨日まで成績について叱っていた部下がいきなり上司に、しかも支店長に!

良い気がする人はいないと思います。そこが狙いなんです。

 

「そんなことにこだわるのは人間が小さい!」とか「会社組織だから当たり前」と言えばそれまでですが、やはり心良くないでしょう。

 

おそらくその支店長も、数年すると今度は自分の育てた若手にその地位を取られ、今度は自分が居づらくなるのではないでしょうか。

 

今回のみずほ銀行の件も、同じ狙いがあるのだと思います。

かつて銀行員というと、50歳前後で子会社や取引先に役員待遇で出向し、そこで定年を迎えるのが一般的でした。ぼくが以前勤めていた会社も銀行出身の部長が何人もいました。

 

ただ、今は経済状況の悪化と取引先の減少で、出向先として迎えてくれる余裕のある会社はほとんどありません。かと言って年配行員をいつまでも高額な給与で採用し続ける余裕はもはや銀行にはありません。

 

ここで取り上げられているみずほ銀行の真の狙いがそうであるとは限りませんが、ひょっとしたら、同じ狙いなのかなと思った次第です。

 

2.かつてのサラ金業務を今や銀行が行っているという事実

 

そしてもう1点、今回の記事を読んで改めて調べてみて驚いたことがあります。それは銀行の業務内容です。

 

かつて銀行といえば企業に融資をするのが主な業務で、それによって金融面で日本の経済と地域経済を支えるという重要な役割がありました。

 

しかし最近は回収不能が怖くて担保価値以上に企業にはお金を貸しません。

じゃあ銀行はどこにお金を貸して利益を得ているのかと言うと、実は個人を相手に無担保の融資を積極的に行って利益を得ているんです。

つまり、かつて消費者金融(いわゆるサラ金業者)が行っていた個人向けの貸金業務を、現在は銀行が中心となって行っているというわけなんです。

 

銀行が行う個人向けの融資というと、きっちり不動産の担保をとった住宅ローンを思い浮かべると思いますが、実際は無担保の融資がほとんどです。銀行はかつてのサラ金業者と提携していて、貸出限度額の審査から保証まで全てを委託しています。万が一回収が困難になるとサラ金業者が全額保証するので銀行は取りっぱぐれがありません。

 

さすが銀行ですね。転んでもタダでは起きません。個人に貸しても100%きっちり回収して損を出すことはありません。これが個人向け無担保融資の仕組みです。

 

今回みずほ銀行において、30代の支店長が誕生した玉川学園前支店は2011年に設立した個人取引に特化した支店ということです。個人相手に特化していれば、中小企業の社長とのやり取りも一切ありませんし経営に関する相談を受けることもありません。

 

しかも融資希望者と対面することもなく電話やFAXで融資の申し込みを受け、現金の振り込みまで完了すると言いますから、行員の業務としてはさほど複雑ではないというわけです。

 

融資希望者からの電話を受けて、その個人情報が書かれたFAXをサラ金業者に流すだけで業務の全てはほぼ完了します。取り立てもない分、さほど面倒な仕事でもなく、さほど能力も要求されません。サラ金業者がほぼ全ての融資と回収業務を代行していると言っても過言ではなく、銀行はただその名前を使って融資しているだけのことです。

 

かつてサラ金業者が行っていた「金貸し」を銀行が名前を変えて行っているに過ぎないわけです。もちろん金利などは利息制限法の適用を受けるため、かつてのサラ金ほど高くはないという良い面もありますけどね。

 

ここまで最近の銀行が落ちぶれているとは思いませんでした。

フィンテック革命、Bitコインなどの仮想通貨の普及で銀行を介さない取引がこの先も増えることが予想されます。そうなると銀行はこの先必要なくなるでしょうね。もはや銀行は斜陽産業と言え、恐らく数年後には銀行の半分は淘汰されて無くなるのではないでしょうか。

 

知らない間に銀行を取り巻く社会は劇的に変化しているんですね。

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銀座SIXのオブジェ

 

連休中は、久しぶりに嫁の実家がある東京へ帰省しました。もっともサラリーマンを辞めて完全な自由業なんで毎日が連休なんですけどね。

 

松本出身のデザイナーである草間彌生さんの「インスタレーション」が、GINZA-SIXという新しくできたビルに飾ってあるということで、さっそく見に行ってきました。

 

インスタレーションとは「展示空間の壁や床に、空間と有機的な関係を持つよう立体作品を設置する方法、ないしはその作品を指す」ということだそうです。はじめて聞いた言葉です。

 

ビルの中に入ると、中央部分が6階までドーンと突き抜けた吹き抜けになっています。そこから白地に赤の水玉模様のついたカボチャのオブジェがぶら下がっています。カボチャはアドバルーンのように空気で膨らんでいます。

 

銀座SIXのオブジェ

 

エスカレーターで上の階へ上がって行くにしたがってカボチャが近ずいてきます。

ビル内はレンガ色っぽい壁と間接照明のため落ち着いた大人の空間を演出しています。ここに赤と白のカボチャはちょっと場違いな雰囲気がしないでもありません。

 

やはり期間限定のインスタレーションということで、時期が来たら取り外すということでした。少し納得しました。

 

銀座SIXのオブジェ

 

4階まで行くとかなり目前まで迫ってきます。

 

草間彌生さんが生まれ育った松本では、市役所が先頭に立って草間彌生さんのことを応援しています。市内には水玉模様のバスが走り、松本市美術館には常設展示場もあるくらいです。

 

そして松本市美術館の入り口には草間彌生さんが作った大きなオブジェも展示してあります。

そのオブジェはグリーンを下地にカラフルな水玉と、ところどころに目立つ黒字の縁取りが特徴で、城下町の落ち着いた雰囲気にはあまり溶け込めないようなデザインです。まぁ人それぞれ感性が違うと思いますが、そのオブジェが「汚い」とか「醜い」なんて評判も結構あったりします。

 

城下町の街並みの様子や北アルプスの山々を表現するような芸術家がいれば応援して欲しいものです。

 

銀座SIXのオブジェ

 

最上階の6階からは、作品を見下ろすことができます。

 

松本市も草間彌生さんの作品には当初批判的だったんですけどね。世界的に有名になったため、態度を改めて今では全面的に応援しているようです。

 

いっそのこと「松本市が生んだ日本のピカソ!」なんてキャッチフレーズでも使えばいいのに。

 

銀座SIXのオブジェ

 

おぉ、スゴいですね!真っ赤な髪と口紅、ついでに服も赤。センスが良い悪いは別としてインパクトのある写真です。

 

「永遠の永遠の永遠だぁ!」って聞こえてきそうです。

 

どうでもいいことですが、彼女の実家の前をよく車で通ります。松本市を駅前の混雑を避けて北から南へ向かう際の抜け道なんですよね。

  • 松本市

馬場家住宅と菜の花

 

松本市の内田という地区には重要文化財である馬場家住宅があります。

 

松本は城下町ということもあり市内には松本城を中心として旧武家屋敷が点在します。しかし、この内田という地区はどちらかというと人里離れた市街地にあたります。どうしてこのような人里離れた場所に豪邸を建てたのかなぁ…って思うような場所です。

 

今回は馬場家住宅の内部を紹介するのではなく、その目前に広がる菜の花を紹介します。

 

馬場家住宅と菜の花

 

背丈ほど伸びた菜の花が馬場家住宅の目前の斜面にひろがります。そしてその遥か先には北アルプスが広がります。

 

ほぼ無風状態だったので風に揺られることもなく直立した状態の菜の花は凛々しくもありました。

 

しかし菜の花というものは、クレヨンのように混じり気のない黄色と茎の緑色が一体となって模様を描いているのが美しいですね。晴れているとさらに空のブルーが加わって、まさに自然が織りなす原色のパレードといった感じなんでしょうけど。

ちょっと天気が悪かったので残念ですが、晴れているとこの辺りから眺める景色はホントに綺麗なんです。

 

馬場家住宅と菜の花

 

すぐ近くには御神木のような大木と鳥居と祠があります。

 

松本市内にはこういった小さな鳥居とミニ神社のようなところが無数と言っていいほどあります。田んぼの畦道にあることもあります。

 

馬場家住宅と菜の花

 

馬場家住宅は、江戸時代末期の1851年に建築された主屋と1859年に建築された表門(写真)、左右門長屋があり現存します。かつて甲斐の武田信玄の家臣が武田家の滅亡を機にこの地へ来て、定着したといわれています。

 

その重要文化財でさる表門の前にはピンク色が鮮やかな芝桜が広がります。

黒を基調としたどちらかと言うと重い感じの門や塀と、ピンク色が地面に広がった芝桜の様子が対照的です。

 

馬場家住宅と菜の花

 

周りは斜面が広がっているため田んぼは少なく、畑が広がっています。民家はほとんどありません。

 

松本の観光地としてはあまりメジャーじゃないので訪れる人もまばらです。この日は朝早かったこともあり近所の人が数人散歩をしていました。

内部は別の日に詳しく紹介したいと思います。

塩尻市に広がるレタス畑

 

松本市に接する塩尻市の洗馬(せば)では一面畑が広がり、ちょうど今の時季は春作レタスの収穫の最盛期を迎えています。

 

丸々と育ったレタスが整然と列をなしています。スーパーで売られているレタスは形も整っていて、もっと色が薄いんですが、収穫直前のレタスは葉が広がって色も濃い緑です。

 

レタスと言えば長野県の川上村が有名です。ダンボールに「長野県川上村産レタス」と書かれて、そのまま売り場に陳列されているのをよく見かけます。

 

川上村と言っても特に有名な場所ではありませんが、「長野県」というだけで何となく涼しい高原のイメージがあり、そこで採れたレタスということで人気があるんだと思います。

 

塩尻市に広がるレタス畑

 

田舎でよく見かける軽トラを使ってレタスを運搬します。家族総出で早朝から収穫です。

 

レタスは、塩尻の野菜生産高の約70%を占める塩尻の代表的な作物で、収穫量は年間約14,600トンで県内第3位の生産量だということです。

 

そういえば塩尻ではあまり田んぼなどは見かけません。この近辺にはブドウ畑も多くあるので、稲作には向いてないんでしょうね。

 

何と言ってもこの地域は晴天の日が多く日照時間が長いのが特徴です。そして朝晩の寒暖の差もあるため、パリパリと食感が豊かで甘みを含んだレタスが育つということです。これってワインの原料となるブドウの生育に適した気候と一致しますね!なるほど納得です。

 

塩尻というと最近はワイン作りも盛んで、有名なワイナリーもいくつかあります。全国的な知名度になるにはまだまだこれからと言った感じです。頑張れ!塩尻産のレタス、そしてワイン!

 

塩尻市に広がるレタス畑

 

よく見ると帯状に茶色っぽい紫色をしたレタスが並んでいます。

これはサニーレタスです。焼肉をくるんで食べるあのちょっと柔らかいタイプのレタスです。

 

レタスを収穫したら次は何を植えるのかな?

この辺りは松本から塩尻に抜ける裏道として時々通りますが、以前ここを通りかかった時に突然雹(ひょう)が降ってきて焦りました。確か今ぐらいの時季だったと思います。

 

ニュースで農作物が被害を受けたとか聞いた覚えがありますが、ひょっとして収穫前のレタスたったのかな?

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広沢寺のヤマブキ

 

松本の外れと言ってもよい里山辺の奥地に広沢寺(こうたくじ)という古いお寺があり、ヤマブキの花が満開の時季を迎えました。

 

いつもは4月末ごろには花も散ってしまうようですが、今年は例年よりも開花が遅かったようで、5月になりようやく満開となりました。

 

広沢寺のヤマブキ

 

山門まで200メートルほどの細い参道が続きますが、両側に見事なまでヤマブキが満開になっています。

背丈は2メートルくらいですが、枝は花の重みで参道に向かって垂れています。そしてか弱いヤマブキを見守るかのように、参道沿いには老木もそびえ立っています。

 

広沢寺のヤマブキ

 

何故か全ての花が参道の入り口側を向いて咲いています。参道を歩くとヤマブキが心良く出迎えてくれているよう感じがします。

 

「山吹色」というと、黄色をさらに濃くしたような、黄色とオレンジ色の中間ぐらいの色です。光沢寺のヤマブキは見事なまでに鮮やかな山吹色を演出しています。

 

一輪一輪は黄色ですが、近くで見ると、花びらが重なり合って色が濃くなり、参道のヤマブキが一体になって山吹色を作り出しているようです。

花びらがほぼ水平に広がったヤマブキの花は桜よりも二回りほど大きく、まばゆいばかりに鮮やかで高貴です。

 

ヤマブキについて詠んだ歌がないか調べてみたら、いくつかありました。

鴬の来鳴く山吹うたがたも君が手触れず花散らめやも

山吹の茂み飛び潜く鴬の声を聞くらむ君は羨しも

面白いことに歌にはともに鶯が出てきます。

広沢寺へはまだ人気のない7:30ごろに行ったんですが、歌の通り鶯の鳴き声がどこからともなく聞こえてきました。

きっと鶯は恋の相手が見つかるまで、この里山で初夏まで鳴き続けるんでしょうね。

 

広沢寺のヤマブキ

 

参道の入り口付近には石碑があります。この参道は昭和43年に完成したということです。

 

広沢寺の疣取観音地蔵石

 

かつて何かが彫られていたんでしょうが、時間の経過とともにこのような岩になってしまったようです。全く判読不能です。

 

祠の上には木製の板が掲げられており、「疣(いぼ)取観音地蔵石」と書いてあります。

その名の通り「いぼとり」の御利益があるといわれています。こういったいぼ取りの地蔵石は全国各地に点在するようです。

 

広沢寺は美ヶ原高原の入口の千鹿頭池の近くにあります。結構松本の外れにあるので観光で松本に来られた方はまず訪れることはないでしょうね。

けれど、おすすめのスポットです。

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