日本歴史館
地元の人も近寄らない場所
1969(昭和44)年、戸倉上山田温泉の西側に位置する城山の山頂付近に開館した日本歴史館。館内には歴代125代の天皇肖像画が並びます。さらには昭和天皇が戸倉上山田温泉を訪問された際に使用された椅子が展示されているそうです。
現在、建物は老朽化し痛みが目立ち、敷地内にはゴミなどが散乱する状態になっています。地元の人も立ち寄らない場所です。
エリア | 知名度 | おすすめ度 | |
長野地域 |
現地アクセスの目安時間
自動車 | 坂城ICから30分 |
動画で詳しく紹介します
以前はそこそこ賑わっていた?
日本歴史館の建物は元々は5階建てのホテルでした。ホテル閉業後に八王子の珍寺として有名な雲龍寺が取得し、最上階の5階を日本歴史館として公開したのが始まりです。
周辺一帯は昭和40年代に観光用に開発され、動植物園や遊園地が作られてずいぶん人で賑わったそうです。すぐ近くに善光寺大本願の別院となる城泉山観音寺、縁結びの奥津神社などもあります。
昭和48(1973)には、戸倉上山田温泉の年間の宿泊客が100万人を突破。温泉街は空前の賑わいをみせ名実ともに長野県を代表する温泉街へと成長します。
その後、戸倉上山田温泉の衰退などが影響して観光客は激減、日本歴史館は閉館状態となり建物は老朽化し痛みが目立つようになりました。
ゴミが散乱しているので一見廃墟のように見えますが、再開する予定もあるので廃墟ではないようです。
敷地内にはゴミなどが散乱する状態になって現在に至ります。平成に入ってからは希望者がいれば開館する状況が続いていました。
なお、日本歴史館のさらに奥へ進むと城山史跡公園「荒砥城跡」がありますが、こちらは千曲市が主体となって現在も営業しています。大人1人300円です。
敷地内にロープウェイの跡が残る
日本歴史館の奥には「雲龍寺公園」があり、七福神像のほか、マッカーサー元帥像、ジャヤワルダナ大統領像、蒋介石、さらに足利又太郎尊氏公像があるそうですが、中に入れないため確認できません。
敷地内には驚くことに「城山ミニロープ」と呼ばれるロープウェイの跡が残っています。地元でも記憶に残っている人は少ないようです。
もとは城山観光開発が運営し、日本歴史館とは敷地も別でした。昭和44(1969)年に城山ミニロープはオープン。12名乗りの小型搬器で、温泉街の山麓駅(温泉駅)から温泉街を見下ろす城山の山頂駅(城山駅)との間を3分で結んでいたそうです。
城山の山頂付近はレジャー施設が整備され、遊園地・サルの動物園・植物園・レストランなどの観光客向けの施設がありました。温泉街からこれらのレジャー施設まで城山ミニロープが観光客を運びました。
それまで「大人の温泉街」というイメージもあった戸倉上山田温泉に、レジャー施設の完成によって家族連れや若者の観光客が多数訪れ、ミニロープも大盛況だったようです。
その後温泉街の衰退とともに利用客は激減、ついには平成4年2月29日をもって運行会社が破産、城山ミニロープの城山駅は廃駅となりました。
ロープや搬器はすでに撤去されていますが、事務所跡や巨大な滑車などはそのまま残っています。
日本歴史館の基本情報
住所 | 長野県千曲市大字上山田3510-16 |
営業時間 | 不明 |
入場料 | 不明 |
駐車場 | 不明 |
定休日 | 不明 |
公式HP | 日本歴史館 |