くつわ小路

狭い路地に建つ木造住宅

怪しい昔の青線跡地

長野県飯田市にはかつて「二本松遊郭(飯田遊郭)」がありました。現在は二本松の地名のみが残り、当時を偲ぶ建物は一切残っていません。

しかし、すぐ近くにあったもう1つの遊里(ゆうり)「くつわ小路」には今も当時の面影が色濃く残ります。

くつわ小路はいわゆる「青線」です。売春を仕事とする遊女がいる店が集まるエリアでした。

長野県の南信州地域エリア知名度おすすめ度
南信州地域

現地アクセスの目安時間

公共交通機関JR飯田駅から15分(徒歩)
自動車飯田ICから20分
※混雑状況によって変わります。

動画で詳しく紹介します

赤線(あかせん)とは、公認で売春が行われていた地域のことです。赤線区域、赤線地帯などとも呼ばれました。

江戸の吉原、京都の島原、大阪の新地などはその名残です。遊女を集めて塀や堀などで囲った「遊郭」という区画が設けられました。二本松遊郭もその1つです。

二本松遊郭(正式には飯田遊郭)は1882年に長野県議会で設置が可決されたというお墨付きの遊郭です。最盛期には舞妓が380人、遊女などが500人近くいたとされます。

かの阿部定事件で有名な阿部定も20歳の時から2年間この遊郭にいたことでも知られています。

一方、青線(あおせん)とは、飲食店の営業許可しか持っていないのに売春行為を提供している店が点在するエリアのことです。青線地帯とも呼ばれていました。公認の赤線とは逆で完全に違法です。

くつわ小路はいわゆる「青線」です。売春を仕事とする遊女がいる店が集まるエリアでした。

くつわ小路には、崖に沿った細い路地にかろうじて当時の飲食店の跡が数軒残ります。両側が崖で、道は細く車は入れません。

日の当たらないような薄暗い小道はかつて夜な夜な賑わっていたことでしょう。

小料理「みさと」の看板には、「貸席」の文字があります。木造3階建のこの料理店の内部はいくつも小部屋に分かれています。そこで男女の営みが繰り返されていたのでしょう。

かつての青線地帯の中心地は、この建物の間の急階段を降りた谷川辺りだったようです。

現在は雑草が生い茂って中に入れませんが、かつてこの川底のような低地部分にお座敷が密集していたようです。

くつわ小路の基本情報

住所長野県飯田市長姫町
営業時間現在は営業していません。
駐車場ありません。
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