松本市西堀に残る赤線跡
三階建ての木造建築物
城下町松本市には、昭和初期から戦後にかけて賑わった赤線跡が今でも残っています。
木造三階建て瓦ぶき、壁は当時としては斬新だったであろうコンクリート製です。元はどんな色だったのかは不明ですが、長年風雨にさらされて黒っぽく変色しています。所々最近補修したような跡も残っています。
木製の出窓に木製の手摺、これは「妓楼風建物(ぎろうふうたてもの)」の特徴です。ここから何人もの女性が顔を出して下にいる男性を眺めていたんでしょう。
エリア | 知名度 | おすすめ度 | |
松本地域 |
現地アクセスの目安時間
公共交通機関 | 松本駅から10分(徒歩) |
自動車 | 松本ICから20分 |
動画で詳しく紹介します
現在も一部のスナックが営業中
松本駅前の繁華街から離れたこの西堀地区には今も少なからずスナック店が集まります。夜の街なので当然ですけど昼間は人影もまばらでひっそりと静まり返っています。
そんな街の中に、ひときわ目立つ異様な雰囲気が漂う古びた三階建ての木造建築物が残っています。それはかつて多くの遊女達がここで男性客を誘っていたであろうという妓楼風建物です。
どう見ても廃屋にしか感じられませんが、1階(半地下)には内部を貫通するような通路があり、その両側にはいくつかのスナックがあって今も営業しているようです。
1階は利用されており、2階は使われていないようです。 2階より上の内部はどうなってるんでしょうね。覗いてみたいです。怪しさ満点、ちょっと普通の人では立ち寄りがたい場所です。通路に入るだけでドキドキします。
かつての松本では最も賑やかだったエリア
さすが城下町松本です。こういった歴史や文化、風俗を感じさせてくれる建物が今も残っています。
場所は、松本城から300mほど南西に向かった大手二丁目です。「西堀」という地名は現在は使われていません。昔の名称が通称として残っています。
この辺りは、戦後から井上百貨店を中心に多くの商店が集まり、松本で最も賑やかなエリアでした。そしてアーケードなどもあったようです。
現在は商店街の面影はなくアーケードは撤去されています。
松本は昔から、遊里(ゆうり)・遊郭(ゆうかく) など、一定の区画を仕切って遊女屋を集めた地域が多かった土地柄で、戦後にかけて近郊に2か所ほどあったそうです。
その1つがここ西堀です。かつては「土井尻:どいじり」とも呼ばれていました(旧土井尻赤線)。
西堀の赤線跡の基本情報
住所 | 〒390-0874 長野県松本市大手2丁目6−12 |
入場料 | 無料 |
駐車場 | なし |
定休日 | 無休 |